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2014.09.19 Friday

続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その7(最終回・完結編)

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     さて、これまで、ソーシャルネットワークや、人間関係ネットワークの基礎を見て、伝道とネットワークとのかかわり、子供のソーシャル・ネットワーク構築と都市空間、キリスト者家庭のお小さい方々のソーシャルネットワークの脆弱性、生育過程の友人関係の中での制限とお小さい方の交友関係の制約、そして、キリスト者家庭の子供が、あまり意識してないかもしれないが、ダブルバインドに直面している可能性などにさらっと触れてきた。今回最後のテーマとして、個人に頼る伝道方法の危険と現状の打開策について触れて、本シリーズを終わりたい。

    そもそもの出発点。 生活時間編

    日曜学校におちいさい皆さんが減った理由

    教会に中学生の皆さんが減ったかもしれない理由
     
    このシリーズ。

    続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その1

    続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その2

    続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その3

    続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その4

    続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その5


    続 教会学校におちいさい皆さんが減った理由(人間関係編) その6


    個人に伝道を頼る危険性

     確かに、キリスト教がこれまで伝播拡散する際に、ネットワークの影響力の大きいノード(たとえばコンスタンティヌスとか、大友宗麟とか)への伝道をして伝わってきたことは間違いないし、明治期以降の日本においても、当時のハイテクであった雑誌メディアを駆使した内村鑑三先生やら、社会運動にもひるまずに向かって言った賀川豊彦先生やらがおられた。それは影響力を持ったし、また、信徒も急激に増加したであろう。

     それは悪いことでもない。一定の評価はされてしかるべきであろう。

    人はメシアにはなれません

     しかし、それは、そういう際立った働きをする個人とその信仰を痛める可能性があるのだ。それは、人間は、神ではないし、メシアではないからだ。限りあるいのちがあるものだからなのだ。いずれ、如何に際だった働きをしても、この世から消えていかねばならない。モーセ先生であっても消えて行かれたのだ。だからこそ、教会の指導者の継承が絶対に必要なのである。

    カルト化の危険と個人依存

     それと、個人に頼った伝道をすることは、教会という共同体自体が多様性を失うことに他ならない。というのは、個人に頼った伝道となってしまえば、本人は意図してないとは言え、どうしても似たような人が集まってしまうのだ。その結果、何となく、雰囲気のそろった人しか来なくなってしまって、本来神が愛したもうた世界の多様性を反映しないものになるからである。それは、これまでの連載でチラチラ触れてきたが、本来、多様性を持つ人々が公共空間であるべきはずの教会を単一的な社会となる一種の社会クラブのような存在にしてしまいかねない危険性を持つのだ。そんな存在は、クラブという飲み屋か、イギリスのパブだけにして置いていただきたい。

     また、同質性がきつくなると、社会集団の構成員に同化を求める精神性が強くなるので、カルト化の問題を生む素地となりやすいような気がする。その意味で、教会が多様な人々が多様な人々と、神と共に歩む社会であるとええのになぁ、とミーちゃんはーちゃんは思っている。

    どうすればいい

     では、「どうすればいいのか」、「もう一度子供たちが教会に集まるにはどうすればいいのか」と諸賢はお尋ねになるかもしれない。そんなものわかれば、ミーちゃんはーちゃんも苦労はしない。

     答えはないし、特効薬はない、と思うのだ。

     なぜかと言うと、それぞれの教会ごとに特性や徳性が違うし、味わいが違うし、性質が違うのだ。教会は家電製品やコンビニのおにぎりのようなマスプロ製品ではない。神が個別に働きかけ、作り上げられていくものだと思う。また、一つの教会であっても、時間的にも同質性は保証されない「生き物」あるいは、『生かされているもの』ものであることを、我等はもうちょっと考えたほうがよいかもしれない。

     少し考えてみてほしい。ボルトという現在、100m走での世界記録保持者がいるが、彼にマラソンを走らしたところで、世界最速になれないのだ。そもそも、マラソン選手と100m競争の選手は求められているものが違うのだ。それをいっしょくたに一般化して議論して何になろう(と、一般システム理論の徒が言うなって?でもそうなんだから仕方がない。一般化しようとすると、「人はそれぞれそもそも違う」という観測によってはじめて、メタ概念としての観測結果である「世の中のものに個別性が存在する」という一般理論が成立する、という事実は指摘できる。ww)。


    ボルト ジャマイカって好きだなぁ

    人と出会い、共に生きるものとしてのキリスト者
     お小さい方々が教会にあつまるにはどうすればいいのか、という一般的なお答えはない。ただ、共に生きようとする人と共に人はともに生きようとするということだけは忘れてはならないし、少なくとも、教会人が自分と違う他者と出会い、受け入れることを恐れてはならないのではないだろうか。

     このことを、ジャン・ヴァニエは『人と出会うこと』で指摘していたように思うし、そのためにイエスは、自らの神の座を捨て、そして、この地で人として人と共に生きられたのではなかったか。人を支配するでもなく、人の指導者となるでもなく。そして、ボンフェファ先生は、ナチスドイツ支配下のドイツで、若者と共同体を作りながら「共に生きる生活」を実践された方である。そして、教会が神と共に、そして神とともに生きる人々とともに生きる者の集合体であることを「共に生きる生活」で示されていたと思う。これらのことを考えたい向きに最下部のリンクにて関連書籍を紹介する。

     宣教地として、人を獲得する、人をとりあえず集めるという思考法から脱出し、人と出会い、神と人ともに生きるという思考法に移行するキリスト者とキリスト教界に移行して行ってくれたらなぁ、と素朴に思う。キリスト者が社会のメジャープレーヤーとなって、コンスタンティヌス的教会形成を目指すのではなく。

     それは、お小さい方の伝道というか、お小さい方々と我々が出会っていく中で、我々とお小さい方とのちっちゃなアイスブレーカーをたくさん積み重ねていき、時間とともに変わっていくお小さい方とのコミュニティの中で、そこにおられるナザレのイエスを共に見つめることなのだと思う。イエスやパウロを教えるでもなく、イエスやパウロの言ったことのみを教えるでもなく。

    キリスト者の大きい皆さんや、
    もっと大きい皆さん方にお願いしたいこと

     そして、キリスト教界の大人の方にお願いしたいことが一つある。皆さんの身近におられるお小さい方を皆さんの道具や、宣教のための手段にしないでほしいと言うことです。彼らの生き方や彼らのいのちは、親のものではないし、周囲の大人のものではない。子供たちを無理強いしないでほしい。

     お小さい方の生き方やいのち、それは、そもそも、神のものであり、神からお小さい方一人一人に委ねられ彼らのものである。その神のものをあたかも自分たちのものであるかのように流用や自分たちの伝道という目的の為に利用するのはお止め頂きたい。目的が伝道であり、仮に崇高なものであると仮定したとしても、それは神の権限と尊厳を教会の大きい方が侵害することになるのではないか、と思う。

    Jusus Campから ボーリング場で、神に示されたと大人に伝道する少女



    子供をミニ伝道者とすること

     そして、子供が子供らしくお小さい方が生きることができるといいなぁ、それを神は喜ばれるのではないかなぁ、と思う。こまっちゃくれたミニ伝道者、伝道にいのちをささげるミニキリスト者として生きるように仕向けることは可能であるが、その様に子供に強いることを神が望んでおられるのだろうか、ということは考えてもいいかもしれない。

     そんなのは、ミーちゃんはーちゃんはいやで御座る。それは、神が与えたもうた選択肢を大人の都合で選択肢を本人の理解や意思とは関係なく狭めてしまうからだ。そして、西洋だと、子供十字軍、日本では、陸軍少年航空兵、お隣の中華人民共和国では紅小兵、近年のアフリカでの少年兵、クメールルージュ下での子供に犯罪性の判断をさせたりする黒歴史とどっかつながっているからである。

     さて、ここまでこの長い連載にお付き合いいただいた皆様に、心から感謝いたします。

     業務連絡
      Nobu先生  
        御要望にお応えして、このシリーズ作成しましたので、先生のブログで
       感想などお聞かせいただけたら、幸甚です。



    評価:
    ヘンリ・J.M.ナウウェン
    女子パウロ会
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    コメント:いい本だけど、英語の方がわかりやすいかも

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