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2014.06.23 Monday

2014年春季上智大学大阪サテライトキャンパス公開講座 「世界観としてのキリスト教信仰――楽園・失楽園・アブラハム」その1

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    次第にブログネタがたまってきたので、ぼちぼち書きためたネタを公開していかないとおっつかないので、公開していこうかと。ちょっとペース上げます。

     2014年6月7日に開催された上智大学大阪サテライトキャンパス公開講座の記録を公開しようかと。今回の記事は、岩島忠彦司祭による「世界観としてのキリスト教信仰――楽園・失楽園・アブラハム」の講演記録です。

    ーーーーーーーーーーーご講義のメモーーーーーーーーーー

    創世記概観

     創世記を概観すると、創世記1-3章の世界のはじまりについての理解の提示、12章以降でのアブラハムと神との関係となっている。

     佐久間先生は、聖書学でテキスト中心であるが、私は教義学なので、そこから何が読み取れるか、ということを考えているので、多少厳密性はないかもしれない。
    まず、創世記を振り返ってみると、世界の由来として創世記1章があり、そのあと、人間の由来として創世記2-3章があり、信仰の由来としての創世記12章17章22章があるのではないか。

     創世記はある意味、その冒頭部のヘブル語で起源論であることを示すのではないだろうか、つまり、由来を示そうとしていると考えられる。

     世界観としてのキリスト教信仰当店から考えると、新約旧約合わせて基準なのであって、旧約がわかりにくいから、と書理解不能だからといって理解しようとしないという態度はキリスト者としてどうだろうか。その意味で、どう旧約を理解するか、ということは問われると思う。

    世界観としてみる旧約理解

     世界観としての旧約理解をどう考えるのかということは重要であろう。長年、信仰の入門講座をしてきたが、そこで思わされたのは、旧約聖書と現在の世界観がそもそも違うように思う。いまの世界観と違う。

     現代の世界観は、自然科学的な世界観であり、それは、きちんと理解可能な世界観でなければならず、人間がフォローし、記述できる世界観でなければならない。つまり、ものの道理、辻褄が合っていることしか信用しない。その意味で、唯物的に確認できることを確認している世界である。

     しかし、旧約の世界は、神の含まれる世界観であり、聖書の世界観とは、唯物的には固唾かない世界観であり、その意味での違いがある。本来、自然科学的な世界観をもっていたとしても、神への信仰も可能なのではないか。

     ある面、神抜きで世界を考えるか(神抜き世界観)、神ありで世界を考えるか(神あり世界観)の問題であり、一種二者択一の世界観である。

    現代の価値観と聖書の価値観

     もし、近代の価値観である神抜きの世界観であるとすると、世界とこの私だけで成立する世界であり、実に狭すぎる社会であり、世間ではないか。

     いまの信仰者の在り方ってのは、ほとんどが唯物的な世界観だけれども、その後ろにちょっとだけ神のスペースが用意してあるようなものではないか。

     ところが、現実には、道理だけでは始末できない様々な現象があり、その結果、スピリチュアリティだとか占いだとか、目に見えない世界へのさまざまな『あこがれ』のようなものが表出しているのが現代ではないか。自分より、より大きな者へのかすかな希望が表出したのが、いわゆるスピリチュアリティブームとかではないか。

     本来、神抜きの世界観は成立しないかもしれない。神がある世界観がここジンと社会集団にあって、生きるときの人間観や人生観が変わってくるのだろう。そのことを創世記を見ながら考える。

    世界の由来
     世界の由来を創世記一章を考えてみたい。はじめにという語(ヘブル語でベレツ ギリシア語でヨハネの1章 ベンアルケー)となっている。ベレツにしてもアルケー、いずれも、「そもそもの根源は」とか、「最も根にあるもの」という感じの語であり、そもそもの根本原理に触れていると考える。

     ヨハネの1章は、このことをかなり強く意識していた。創世記1章をこの1章1節でいい尽くしているように思う。そもそも、この天地は、神のものであり、神から出ている、というのがこの1章1節の主張である。

     すべて神から作られ、神に向かっており、神において再吸収されるようなものなのではないだろうか。創世記の世界観がこれ神が造り神に向かい、神において再吸収される世界なのではないか。神が存在そのもので、天地を天も地も丸ごと全部作られた。創造する(ヘブル語でバラー 造る)ということは、天も地も全て神に依存している、という主張だろう。

    創造主Creatorと被造物Creature
     地は、混とん、闇、深い淵であり、水がおおっていた。この混沌の語は、(むちゃくちゃ)という意味であり、形が整っている状況ではなかった。古代のユダヤ人にとって、水は混乱の力を示すものであろう。

     地はぐちゃぐちゃであって、そこを神の霊がうかがっていたような感じ、ある面神の霊が襲いかかろうとするかの状況であったのであろう。

     その中で、「光あれ。」という言葉があり、光があった。光は、すべてを積極的なものであり、意味あるものとする原理としての光があったと考えられるであろう。

     その意味で、意味とか秩序を示す光があった。根本的原理としての光が支配する世界になった。この光が生まれることで、全てを区分する方法論が現れる。

     そして、より具体的なことに移っていく。まず、水が天の上の水と天の下の水に分けた。
    光から闇がわけられ、混乱混沌から、大空が分けられた。当時の大空、天のイメージは、透明な堅い中華鍋の大きなものに、天の窓があちこちにおかれたものとして、認識されていただろう。

     この天ができることで、空間ができたといえよう。天の上の水は甘い(よきもの)であり、天の下の水にあるは辛いものと認識されたと思われる。さらに、天の下の水も、陸と地というと分けられる中で分けられ、陸は秩序ある存在で、水、海、川などは秩序がない存在であったといえよう。

     天地の創造を見ていると、いくつかの区分に分けられていて、まず、大道具が用意され、そこに出てくる小道具にあたる植物がまず、用意される形になっているようである。
     創世記1章11-13節は、口語訳聖書の方がやや正確な訳であろう。

     1:11 神はまた言われた、「地は青草と、種をもつ草と、種類にしたがって種のある実を結ぶ果樹とを地の上にはえさせよ」。そのようになった。
     1:12 地は青草と、種類にしたがって種をもつ草と、種類にしたがって種のある実を結ぶ木とをはえさせた。神は見て、良しとされた。
     1:13 夕となり、また朝となった。第三日である。

     上に示す口語訳をみれば、「種類に従って」という点と「地は生えさせよ」と命じておられる点が重要なのではないか。とりあえず神の行為直接の創造の中に、地を介した間接的な創造がはいっている。

     そして、神が光るもの(月、星)で空を飾っておられる。これはある面、農業的な活動の暦のためであると理解できるのではないか。

     種類に従って、ということは重要であろう。19世紀に、ダーウィンが種の起源という本を書き、種は移動する(Transend)と言ったために大論争になったが、聖書の主張は、その週に従って、という表現で、神が種を分けた、というのが神の創造における秩序を示しており、創造の業は秩序の構築であったことを示しているといえよう。つまり、種に従った目的性がある、ということであり、すべての被造物に目的と秩序があるというのが聖書の主張である。

    人間の創造 創世記1章26節から
     
     1:26 神はまた言われた、「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り、これに海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のすべての獣と、地のすべての這うものとを治めさせよう」。

     我々のかたちに、かたどってというのは独特の表現であり、神のかたちに、あるいは、神の似姿に創造されている。これは他のものにはない特徴である。神のかたちの最終的な存在として神の代理人として人間が創造された

     人間のどこが神と似ているのだろうか。あるいは、人間の特殊性とは何か、ということを問われているであろう。

    7日目について
     7日目には、記載として、朝となり夕となった。ということがない。このことは、永遠性を示しているのであろう。仕事ばかりしているのは、人間らしくないのではないか。つまり、神を礼拝しない人間の姿は、人間らしくない姿といえよう。


     次回へ続く



    評価:
    ポール マーシャル
    いのちのことば社
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    (2004-12)
    コメント:世界観についての聖書理解に関する図書

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