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2011.12.10 Saturday

Nixonをみた

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     ツタヤで100円だったので、以前から見たいと思っていたNixonという映画を見た。

    あのウォーターゲート事件を起こした、サイテーの大統領(むちゃくちゃ評価の低い大統領)の一人に必ず登場するリチャード・ニクソンに関する伝記(一部推測や捜索を含む)映画である。近代アメリカ史を勉強した人なら、きいたことあるある、というニクソンのトリビア(くだらない豆知識話)が満載の映画である。

    ニクソンがケネディ一家に強烈なコンプレックスを抱いていた話、アイルランド系のカトリックで東部エスタブリッシュメントの一角を占めたケネディ家に対し、ギリシア系とドイツ系移民の子孫で、クェーカー(福音派とよばれるキリスト者集団の一グループで、内なる光≒聖霊の導きを重視するグループ。体を大きく揺らす習慣があるためクェーカーと呼ばれる。アイルランド・スコットランドのキリスト集会の形成期に多くの信者が流入しているため、キリスト集会を自称する人々の考え方にも大きく影響している。)出身で、カリフォルニアの貧しいレモン農家の子供だったのだが、父親が土地を売った直後に農場から石油が出て悔しい思いをしながら、さらに結核で兄と弟を失っていき、貧窮ここに極まれり、を地で言った感じがあるニクソン家の人々。そして、常にケネディ家の関係者の影におびえ続けていたニクソンの姿が描かれていた。

    親子関係のひずみを考えるためにも、役立つ映画かもしれない。エビエータもそうだったが。さらに家庭内での兄弟間の比較が、時に破壊的な効果をもたらすことをうまく描いていた。3人兄弟の第2子という微妙な立場でありながら、長男の結核での死亡、三男の結核でのし棒の中で、唯一残っていった第2子の悲劇としても描かれていた。

    その両者が大統領の座を共に争っていったその経緯の中で、精神的に追い詰められていくニクソン。そして、大統領執務室での音声を録音(というよりかは盗聴)し続け、民主党を追い詰めるために、ウォーターゲートホテルにあった、民主党本部での盗聴がきっかけになって、結局大統領の座を追い落とされていく過程をうまくえがいていた。

    まぁ、追い詰められていたニクソン、という形で描かれていたが、ニクソンは、ベトナム攻撃と言いながら、実態としてはラオスへの攻撃しているものの、ベトナム戦争を終わらせ、中国と国交を樹立し、ベトナム戦争のぼう大な戦費の負担の結果ということがあるものの、ソ連(今のロシア)との間で核軍縮交渉を始め、ブレトン・ウッズ体制をぶっ壊し、結構エポックメイキングな大統領だったのであるが、常に苦虫をつぶしたような顔をしていたおじさんだったので、国民から人気がなかった。

    その大統領が孤独にさいなまれ、孤独が彼をさらに追いこんでいき、盗聴に至るというストーリーラインだったが、ある面、強行突破型の人生の行きつく先を描いていた映画だと思った。敬虔なクエーカー(日本では、オートミールのブランドでもあるクェーカーオーツが有名かな)であった彼が、自信を失い、自分自身を見失っていく姿、破たんが他の人生が描かれていたように思った。

    ただ、この映画、長いのが欠点なのと、現代アメリカ史(というかその中での代表的登場人物)を知らないと、面白くもなんともないと思う。個人的には、面白かったです。藤掛先生には、お勧めしたい映画の一つ。
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