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2017.10.14 Saturday

人口減少社会と地方部と教会の悩み(その1)

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     以前お小さい方シリーズで、教会の中に若者がいないシリーズ、教会学校が成立しないシリーズをやったが、今回は人口減少社会と教会シリーズをちょっとやってみようか、と思う。と言うのは、ここ1週間で、地方のドサ回りをすることが多かったので、そこで色々、地方に行ってみて思ったことがあったから、という単純な理由である。

     

    岡山の研修会で(参加者の高齢化に恐れ入りました)

     先日、いのりフェスティバル2017 in Okayamaの前に、天満屋岡山本店のちかくの岡山教会での講演会にいのフェスの際の機材設置位置等の下見を兼ねて参加してきた。そこで参加者の皆様方のご様子を見ながら思ったことは、宣教委員会なのか、伝道委員会なのかはすっかり忘れてしまったが、全体に参加者の年齢層がかなり高い、ということであった。


    そこで話された内容は、教会は興味があっても入りにくいし、行ってみようという気になっても、いつ、どんな格好で、何を持って、何をしに行ったらいいのか、わからない。キリスト教には、興味関心があるが、教会にはどうも、と思っている人が多いのではないか、そして、自分たちとしては、当然とおもっていることが、キリスト教界以外では案外当たり前ではなく、あるいは、自分たちが自分たちの教会環境にあまりにも慣れてしまっていて、それが持っている異彩さと言うか、世間から見たらちょっとドン引きするような状態になっている、そして、そのキリスト者にとって当たり前と思っていることが、その協会以外の人をドン引きさせてしまう、というような実例を紹介しながら、「こういうのはマズいんじゃないですかねぇ、では、もうちょっと考えて、「こんな風に変更してみたらいいんじゃないでしょうか?」といったようなことを考えるためのヒントをちょっとご紹介する、というイベントであった。

     

     そして、三連休の頭の土曜日で、翌日に日曜日が控えているとは言え、そこに来ておられる人達がどう見ても60歳以上の皆様方が大半で、40歳台以下は、牧師さんたちだけではないか、と思われる状況であった。こうなると、役員さんか、牧師さん以外は、役員さんから頼み込まれて動員されてきた方ばかりなのかなぁ、という印象が会った。宣教とか伝道に責任ある立場だから高齢の皆様方が多いのは致し方ないのかもしれないが、おそらく、それは、教会の人口の年齢構成の無作為サンプリングした結果とあまり変わらないのではないかなぁ、と思う。

     

    いのフェスでの一言が火をつけた

     日曜日を挟んで、翌月曜日には、祈りフェスティバル2017 in Okayamaに、広島市の北側の三好という町からきてパイプ・オルガンで開始前の前奏と賛美歌と終了前の後奏をドラゴンクエストのテーマを適当に混ぜながら演奏してくださった牧師先生がふっと発言なされたご発言がなにより印象的であった。「教会のドアを開けていても、誰も入ってこないし、だいたい、人が教会の前を歩いていない」広島市に隣接する北部でもそうなのか、と思うと同時に、地方の現状は概ね、もう、道路を日中人がほぼ歩いていないし、教会のドアを開けておいても、入ってくれるのは都会だけなのだろうなぁ、と実感をもって思ってしまった。ほぼ同じ内容のことが、最新号のMinistryに書いてある。というのは、その号に乗っている方のお一人が今回パイプ・オルガンを演奏してくれたのだ。ありがとうございました。この場を借りて、御礼を申し上げます。

     

    そこで、ある地域の人口ピラミッドを簡単に作成してくれるアプリ(ひなたGIS )を宮崎県の職員の方がRESASデータを使って、割と簡単に動くものを作っちゃって、公開してくれているので、それを使ってオルガンを弾いてくださった先生の教会のある三次市の人口ピラミッドを1980年、2000年、2020年、2040年(2020年と2040年は、厚生労働省の人口予測データの模様)で作ってみるとこんな感じになった。今から20年後の三次市の人口は、今でも人が道を歩いていないのだとすれば、あと20年後は、もっともっと、約2/3程度へと相当減る模様である。その中で、教会を維持するということは、本当に大変だろうなぁ、と思った。

     

     

     

    図1 1980年の三次市の人口ピラミッド

     

    図2 2000年の三次市の人口ピラミッド

     

     

    図3 2020年の三次市の人口ピラミッド

     

    図4 2040年の三次市の人口ピラミッド

     

    図5 ひなたGISのインターフェース

     

    結構1980年代当時はかなり凸凹していた人口ピラミッドが、かなり上手な大工さんが必死になって槍鉋で鉋をかけた感じにかなり平板になっているというのは、実は人口がめちゃくちゃ減っているということなんだと思う。これでは教会の維持が精一杯ではないか、と思う。人口減少の中での教会参加人数の地方部での拡大というのは、もともと地方部での人口がこれだけ減るのだから、教会人口も減るざるを得ないだろう。

     

    聞くところでは、一部で日本の教会をコンビニ数並みにという暴論もあるやに聴くが、コンビニすら、もはや、このあたりの地域では激減するのではないだろうか。コンビニは、まだ、トラック運転手さんたちや営業職の人なんかの通過交通による需要が存在するが、通過交通としての礼拝出席者というのはほぼないので、かなり存続は厳しいなぁ、と思ってしまった。

     

    世俗の仕事で行った某県北部地域で

     そして、今週の木曜日には、某県の北の方の自治体職員の皆さんと企業の皆さんとの情報化に関する研究会に出てきたのだが、その中で少し話題になっていたのは、人口減少社会の中で、あと10年で、15歳から65歳までの生産年齢人口が40%減となってしまうという予測データ(図6)と人口ピラミッドにおける20歳から30歳人口の極端な減少があるという現状(図7)が示され、それに対してどのように対応しようとするのか、ということについてちらっと話になった。

     

    図6 某県の北部地域の人口推移

     

    図7 冒険北部地域の人口ピラミッド(2016年)

     

    ただでさえ、もともとそう多くない生産年齢人口が40%減するということは、非常に厳しい状況である。その地域には、割と全国的に有名な温泉(泉質と染料の多さで有名な温泉)があったり、冬の日本海の海産物で結構有名な産物があるのだが、どうしてもそのような観光産業の場合、シーズン依存型の産業構造であり、定住人口が安定的に存在しない状況があるようだ。定住人口が少ないために消費支出が少なくなっている部分(経済活動が減少して、人口が減ったままの部分)を、なんとか観光客の支出で不足分を旅行者などの旅行の際の支出で埋め合わせようという対応ができないか、と考えられていると聞いた。人口減少分とその速度の速さを考えると、実に厳しいし、たまたま、その地域はそういう天然資源や観光資源があるので、対応できるかもしれないが、そのようなもののない地域では、ほぼ絶望的、ということになるのだろう。

     

    人口が増えるのは簡単ではない地方と教会
    その地域でも定住人口を増やすために、移住者人口を確保するために、産業振興とかして、一部移住者が増えているが全体からすると、ほぼその増加は微々たるものなので、影響がない程度、ということらしい。定住人口を増加させるために、いろいろ、スモール・オフィスやホーム・オフィスあるいは、サテライト・オフィスとかでネットで仕事を外から受託してきて・・・言う方法もあるが、どうもうまくいかないし、それが成功し、ある程度の集積ができるためには、同じ業界のそれもある程度のノウハウが有る人が一定数の人数が小さな地域に存在しないとうまくいかないらしい。

     

    大体、こういう目玉的なことをやったとしても、あとは、同じようなアイディアをほとんどすべての自治体が競ってやろうとするので、そうなると、こういう核になる人物と人材の取り合いになり、その結果地域の成長の産業集積と言うか核として一定の規模に達せず、おそらくは、全部が発展軸になる規模を超えられずに五月雨的に崩壊していく、各戦線でのその場限りの人的資本の逐次投入、すなわち、戦力の逐次投入になってしまい、最終雨滴にはダラダラとこのような本来核となることが期待されたものがだんだん崩壊してきそうな気がする。皆自分の地域は良い地域、と思っているから、同じようなことをやったら、自分ところには絶対に来ると希望的観測で想定しているのではないか、と思ってしまう。

     

    そういうことを考えると、実に地方は、もう急速な人口減少社会、個性も特徴もない地域になり、非常に無力感に苛まれそうになる状況の中に入っているのかもしれない。


    日本の地方部の教会は、そのような人口減少社会の中にしかなく、まさか、サクラダ・ファミリア・クラスのよほどの施設でもない限り、観光客相手に教会運営もできなさそうなので、地域の人口減と同様の人口減を前提として教会運営をしていく必要に迫られているということのように思う。

     

     

    次回へと続く

     

     

     

     

     

     

     

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